青く、高く、潔く


それから…、また、3日程立つと。


俺はすっかり回復して…元気を取り戻していたけれど。

また、別れは直ぐに…やって来た。









小児腫瘍科のベッドが空いたから…、と、担当看護師に言われて。


本来行くべき場所へと…移動しなければならなくなったから。


秀子さん曰く、この大学病院は…小児ガンの専門病棟があるんだ、…って。



ずっとこの部屋に居たいって思ったけれど…、先手を打つようにして。


「ここの科の患者さんは、短期入院の方が多いし、近いうちに…2人共、退院予定だから…」って、言われてしまった。


『退院』と聞いて、嬉しさの方が…、勝っていた。


だから、寂しさはひた隠しして。


「分かりました」と……


一言だけ、答えた。











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