ツンデレ彼氏をデレさせろ。



それから、火曜と金曜は、
二人で昼にお弁当を食べるという
日々を送るようになった私たち。



ー楽しいというと、語弊があるけど。
幸せそのものだった。



人間慣れると贅沢になるもので。
登下校もしたいなーなんて、
本当贅沢極まりない。



登校はさすがにストーカーに
なるかと思ったんで、
下校を頼んでみることにしました。わら



すると、
『………下校は嫌、無理。』
ーと。拒否をもらいました。
それには、凹みましたが。
『昼は相手するから、ごめん。』
私が勝手にやってることなのに、
そんな謝罪の言葉をもらったので。
『全然構いませんーーー!!!』
っと、目をハートにして、
絶叫した次第でございます。笑





ーそれから一ヶ月が経った頃。
そう、もうすぐ、夏休み。
夏休み入ったら、
当分会えなくなるとのことで。




その間に李斗に
彼女てきちゃったら!!!
ーてなことで、爽に喝を入れられ。




ー最後のお昼を屋上で食べた日。
二人とも、食べ終わった時。



『棗君!』



ー立ち上がった李斗は、
私の声を聴いて立ち止まり、
振り返ってくれた。



『好きです。
私、棗君のことが、好きです。』



ー震える唇から言葉なんとか
弾き出した。



『………で?』



『え?』



『シオナサンは、どーしたいの?』



ー今から思うと、
本当、こんなこと言わすなんて、
李斗は、S極まりないと思う。



けど、この時の私は、必死で、



『もし、よければ、
こんなんですけど!!!
…つ、つつつつつ付き合って
ください!!!!!』



頭を下げた。



『…ふっ。』



ー笑われて頭を上げると。



『仕方ないから、いいよ。』



ーあの時、私に、学ランを
着せてくれた時と同じ。



ー最上にて、最高。
破壊レベル最強の笑顔を見せて。




ー私の彼氏になってくれた。





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