ツンデレ彼氏をデレさせろ。
ー翌日。



「はい!お疲れ様!!」



李斗が休憩の間に顔を出し、
昨日作った
レモンの砂糖づけを差し出す。




「………どうも。」



そう言うと、口に放り込む李斗。
あーもー、いちいちかっこいい。



「そーいえば、月曜日、
合同体育あるねー。」



「………それが?」



「李斗、何やるの?」



「………剣道。」



「やっぱりかー!
見るの楽しみにしてる!!」



「毎週毎週、嫌ってくらい
見てるだろーが。」



「見ても見ても飽きないもん!
いつも、李斗、かっこいいから!」



「………あ、そ。」



ーそんな、何気ない会話をしていたけど。
ふと、思い出して。



「明日、爽和と遊んでくるね。」



別に、
李斗に報告する必要もないんだけど、
いつも一緒にいるから、
言わないのもなーと思って、口にした。



「………あ、そ。
別に言わなくてもいいけどさ。」



「なんとなく。
言っておこうと思って。



寂しい?」



こんなこと訊いたって答えはわかってる。




「アホか。」



絶対、そう返ってくると思った。
だけど、訊かずにはいられないのが
性ってものでしょうかねー。




ーこんな会話をしていたところで、
休憩を終わらす音が聞こえてきた。



「………楽しんで来いよ。
……………後、レモン、さんきゅ。」



ーそう言って、フッと笑う李斗。



「うん!!!」



この言動がデレかどうかは
わからないが。
嗚呼、かっこよすぎる!!!!!





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