普通な恋がしたかった!!!
「ははははは秦野!!!」



あたしの上に馬乗りみたいになってるからー!!!///



「ん…悪い…」



ゆっくり起き上がった秦野。



「あ、マフラーが!」



またマフラーがとれかけてますよ!!



綺麗な肌がよく見える。



……あれ、ほっぺたのとこ…ひっかき傷??



せっかく美形なのに、けっこうおっきい傷痕…。



秦野はマフラーを急いで直すと、「ゴホン」と咳をした。




「お前、名前は??」



「えっ?関口ですけど…」



「フルネーム!」



秦野、ちょっとイライラしてる…。



「関口、凜…です」

  

「関口凜な。
今後、このことを誰かに話したりしたら、タダじゃおかないから、覚えとけ」



ちょっと顔の赤い秦野が、ベッドから立ち上がりながら言った。



「…はい…」



あたしもベッドから立って、制服を整える。



「それじゃあ」



秦野は、足早に保健室を出て行ってしまった。
< 33 / 321 >

この作品をシェア

pagetop