噎び泣き
窮屈

幸せって言葉は
誰のためにあるんだろう。

自己満足の象徴。

そしてあたしは
幸せだとはとても言えない。


一日に何度
ため息をつけば
楽になれるんだろう。

安心して
息ができる日は
来るんだろうか。


玄関先で靴をはきつつ
ため息ひとつ。


あたしはそろそろ
高校を卒業する年で
進路は未決定。

お先真っ暗な高3。  
進藤あかり。


「とりあえず」学校へいく。



友達は一人いれば十分。

そう思って生きてきたおかげで
高校には友達と呼べるような
仲間はいない。

中学からの親友がひとり。
本当にそれだけ。


また今日も
同じ服を着て
同じ教科書を見て
並べられた野菜のように
箱に敷き詰められにいく。
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