君とさよならの時間 ~大好きの涙~
本当は、「隠しててごめんね」って言いたかっただけなの…!
「なんで、そんな格好してるんだよ」
そんな格好……、あぁ、このパジャマか。
そっか。私はこれが普通だったけど、葉上にとってこれは「そんな格好」なんだ。
その言葉に、私と葉上の間に境界線が引いてあるような感じがした。
私と葉上じゃ、やっぱり住む世界が違うんだ。
私は、普通の人の傍にいていい人間じゃないんだ。
「朝、私…嘘ついたの」
「嘘…?」
「お見舞いだなんて嘘。
―――私が、入院してるの」