君とさよならの時間 ~大好きの涙~




 まぁ、私は誰に対しても深入りしないし。あんまり関わらないつもり。




 もちろん、葉上にも。





 家族でさえ見捨てた私は、独りになるしかないんだと思う。





「じゃあね」



「授業サボるんじゃねぇの?」



「サボるけど、別の場所で」



「ふぅん」





 そう言って、私は屋上を出た。…もうあそこには行けないな。独りになれないもん。屋上に行けば、きっと葉上がいる。




「どこに行こうかな…」





 私は廊下を静かに歩いた。





< 14 / 253 >

この作品をシェア

pagetop