出会いの本〜出会えてよかった〜


「あ…あの…」

今日もチャイムが学校の終わりを告げ、なんだかんだあったが1日がおわった。

と、思っていた。


昇降口で妹と一緒に帰ろうと待っていたところに、

「ちょっといい?」

と、今日1組に群がっていた女子の1人が話しかけてきた。

茶髪でスカート短めで、

水守の前では絶対に見せないであろう顔で私を見つめていた。


その女子の後ろには…

何人かの女子達もいた。

はぁ…

きっと断ってもなんかされるんだろーな…




そして、今に至る。


私と正反対の女子達に囲まれてる私。

だいたい言われることはわかってる

でも、一応聞いてみよう。

「あ…あの」

「あ?」


ひっ、低い!怖い!なんてことだ!

とかいって、そんなに怖くないんだけど。こういうの何回目だ。


「で、なんで、てめーみてぇな地味なやつが隼汰と付き合ってんだ?」

あー、やっぱ、そーです、よ、ねー


「な、なんででしょうか」

「は?こっちが聞いてんだろうがッ!」

あ、はい…

「あ、あの。それは本人に聞いてもらえます?帰りたいんです。」

これは、ほんと、率直に思ってる今の気持ち。

「あぁん?」

なにこれ、めっちゃベタな展開

「だから帰りたいんです!」

「地味な奴が調子乗ってんじゃねぇよ!」

そういって手を振り上げた茶髪子

あ、やばい。叩かれる!


そう思った時。

「やめときなよ」

ん?天使の囁き?いや、聞いたことあるなぁ

そういって声のした方を向く


崎森さん!

「てめぇ!邪魔すんな!転校生!」

「転校生で悪い?つか、」

と、怯むことなく続ける

「こいつに目をつけてんのは私だ」

普段の崎森さんからは聞いたことないような低い声。

あれ?でも聞いたことある気がする


すると、その低い声に怖気ずいたのか

「は?お前マヂ意味わかんねぇ!」

と、去って行った茶髪子達


結構一瞬の出来事だった。


あ、助けてもらったんだ

「あ、崎森さん、ありがと!」

すると、崎森さんはこっちに顔を向けた

その顔は…


「ひっっ!!」

私を睨みつけていた。

でも、どこかで見たこと…

「さ、崎森さん?」

そう声を掛けると、その顔はいつも通りの崎森さんに戻っていた



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