*短編集*
私はナンパ男に腕を引っ張られた。


やだ、助けて!


その時、誰かに後ろから抱きつかれた。



「俺の、女に、手、出してんじゃ、
ねーよ」



瞬は走って来たのか息切れをしていた。

その姿を見て少しおかしいけど、
嬉しかった。




「ちっ、本当かよ」




そして、瞬に前を向かされて
抱きしめられた。



「お前、何でいなくなってんの?」




瞬は少し汗をかいていた。


捜してくれたんだ。




「ごめん、ナンパから逃げてて……」




「さっきもさ、俺が来なかったら
どうなってたかわかる?」





「え?わかんない……」




そういうと瞬は、私から少し離れて



「こうされてたの」



と言い、私の唇を塞いだ。






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