【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀
カウンターで大和さんと話していると司さんが来て隣に座った。
すぐに女の人たちが傍にきた。
今日の女の人たちは、私の事はまるで視界に入っていないみたい。
私も約束や待合せをしているわけじゃないので、それ事体は問題ない。
でも、座っている私の椅子の肘かけに腰をおろして司さんに話しかけ
邪魔と言われているのが良くわかる。
大和さんと話しをしている私の視界さえ遮られる。
その女の人たちがいなくなった時、
「悪かったな」
本当に申し訳なさそうにそっと頭を撫でられた。
大和さんがVIPへ移動しろと司さんに顎で指示を出したのがわかった。
「結衣ちゃん行こう」
けれど、私は大和さんと話しが出来ればいい。
「大丈夫。大和さんと話してるし司さんは彼女たちの席に行ってきて」
そう答えたが
「結衣ちゃん?」と言って不敵な笑いを浮かべると
いきなり私を抱きかかえ歩き始めた。