僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜



学校にいる気にもなれず、勝手に学校を出た。



フラフラ歩き、幸い伊達眼鏡をかけていたから他の人には気づかれていない。



気がつくと、家の前まで来ていて家に入ろうと思い玄関のドアを開けると……







あぁ、なんて俺はバカなんだろう……



人は自分のことしか考えていないってさっき分かったじゃないか



欲望のためなら何でもするってさっき分かったじゃないか



たとえそれが唯一の家族でも……






「なに……してんだよ……」



「遥希、これは違う‼︎」



「他人の女とキスしているどこが違うんだよ‼︎」




玄関を飛び出して、無我夢中で走った。




友達に裏切られて、事務所に利用されて、唯一の家族にも裏切られて……




俺はこれからどうしたらいいんだ……?




気がつくと、橋の上に来ていた。



何が正解で何が間違いなのか、俺には分からなかった。




この橋を降りたら、母親に会えるかな?




この橋を降りたら、楽になれるかな?







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