僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜



白い布を持って、そっと母親の顔から離した。




「お母さん、すごくキレイだね。」



「あぁ。」



「お母さん、本当に死んじゃったんだね。静かに眠っているみたい。」



「あぁ。」



「おかあ……さん………」




止まっていた涙が再び目から溢れ出した。



溢れた涙は静かに落ちて母親の頬を伝っていった。




「お母さん、映画楽しみにしてくれていたよね?映画絶対見るって言ってくれたよね?約束破らないでよ……」



「俺撮影終わったらお母さんといろんなところ出掛けたいなって思ってたんだよ?お願いもしたんだよ?
目を覚ましてよ……、お母さん‼︎」




何度も呼びかけても目を覚まさない母親。



足の力が抜けて、崩れるように床に座り込んだ。



本当に死んじゃったんだ……



さっきまであんなに溢れていた涙もピタッと止まっていた。



こんなに悲しいのに、どうして涙が出ないんだろ……






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