好きなんて言えない。
もし、何かあって私が責められでもしたら最悪だ。

私は少し恐怖を感じた。

家に着くとランドセルを放り投げ
携帯を握りしめながら、TVを見て
誰かから来るであろう連絡を待ち続けた。

○♪♪♪*〜

電話がきた!
発信者はヒナだった。

私は震える手で携帯を開き
深呼吸をしてから電話を出た。

「もしもし?」
電話の向こうから泣き声が聞こえる。
どうやらヒナは泣いているようだ。
「私、フられちゃった。ダイキにフられちゃった。」
私は予想通りだったので少し安心した。しかし、その後の発言に私は驚いた。
「でも…でも、ハヤトが泣いてる私を抱きしめてくれて、抱きしめながら私に告白してきたの。」
え?どうゆうこと?ハヤトはダイキにフられたヒナにすぐ告白したってこと?
私は驚きが隠せなかった。
「だから、私達付き合うことになったんだ。ハル、色々と有難うね。」
何を言ってるんだ。ハルはダイキが好きでダイキと付き合いたかったのに…
私はその時確信した。
『結局ヒナは、誰かと付き合えればそれでよかったのだろう。みんなに彼氏が居るってことを自慢したかったのだろう。』
私はヒナに「よかったね!」と伝え電話を切った。

待ち受け画面を見たら不在着信があった。メールは5件も溜まってる。
とりあえず不在着信から見た。

不在着信はダイキからだった。
すぐかけ直した。

「もしもし?ダイキどうした?」
するとダイキはこう言った。
「あの女、元々好きじゃなかったけどあいつかなり性格悪いな。俺がフった直後にハヤトと付き合った、結局ヒナは誰かと付き合えればそれでよかったんだと思う。」
ダイキは私と同じことを考えていた。
私はダイキに
「ヒナには悪いけど、私もダイキと同じことを考えていた。」
するとダイキは優しい声で
「だよな!」と言い、またメールすると言いながら電話を切った。

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