【新】俺様社長の溺愛
…携帯の目覚ましが鳴る。

それに手を伸ばし、止めようとしたが、

目に映った携帯は、オレのモノじゃなかった。


「・・・愛海の」

ワインレッドのスマホ。

・・・愛海も目覚ましをかけていたのか。

…ふと横に目をやったが、愛海の姿はなかった。


「・・・愛海?」

名前を呼び、起き上がった。

…しかしそこに、愛海の姿はなかった。

部屋中探しても、愛海がいない。


…よくよく見れば、愛海の服も、鞄も、何もなくなっていた。

・・・帰ったのだろうか?

…オレが渡したスマホを忘れてしまったのだから、

愛海がいつも持っている携帯を鳴らさなければ。


そう思い、愛海の携帯を呼び出す。


「もしもし、愛海?」

「・・・秀人兄さん」

…なぜ急に、兄さんと呼んだのか、

また何かの冗談なんじゃないかと、気にも留めなかった。
< 101 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop