【新】俺様社長の溺愛
「そろそろ、自分の気持ちに正直になった方がいいんじゃないか?」

「・・・なれるなら、苦労しませんよ」


「・・・秀人がなんだか、可哀相だな」

「・・・え?」

「いや、何でもない。オレは先に戻るから、

綾瀬ももう少ししたら、仕事に戻ってこいよ」


そう言った安西課長は、屋上を出ていった。


・・・なぜ、秀人が可哀相だなんて言ったのだろう?

秀人は、真っ直ぐなレールを、走っているはずなのに。


「…あ!いたいた、探したよ、愛海」

「…歩さん」

「もう仕事が始まるから行きましょう」

「はい」

歩の声に返事をし、立ち上がった。


「あのさ、愛海」

「なんですか?」

「久しぶりに、理人のお店に、夕食食べに行かない?」

「・・・」

…あそこには、もう行きたくないんだけど。

理人さんも、理人さんの料理も好きだけど、

あそこに行くと、秀人に会ってしまいそうで・・・
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