【新】俺様社長の溺愛
秀人の行動に、彼女の力がすべて抜け、

その場に座り込む。

秀人はナイフを、遠くに投げ捨てた。


「オレから何を奪ってもいい・・・

でも愛海だけは許さない・・・

もし次にこんな事をしてみろ・・・

今度はオレがお前を殺しに行くからな」


そう言った秀人の目は、怒りに満ちていた。


私はゆっくりと立ち上がり、秀人に近寄り、

手にハンカチを押し当てた。


「手当てしなきゃ」

「これくらい大したことない」


「バカ言わないで・・・凄く、傷が深い」


…ギュッと押さえても、後から後から、血がにじみ出てきていた。


…少し遅れて駆け付けた西島さんは、警察と救急車を呼び、

彼女は連行された。


私は。秀人に付き添って、救急車に乗り込んだ。
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