【新】俺様社長の溺愛
手当てを受けながら、秀人が言った。


「何であんなところに一人で行った?」


「・・・話がしたかったから」

「バカ野郎!」

「・・・」


・・・初めて聞く、秀人の怒鳴り声。

私は何も言えず、秀人を見た。


「愛海を失ったら、オレがどうなるかわかってんのか?」

「・・・ごめんなさ・・い」


「今からやっと二人、三人か・・・で、幸せになろうって

約束したのに、こんな危ないことして」

「ごめんなさい」


どれだけ心配させたか、

どんな思いで、私を助けに来たのか、

ごめんなさいを何度言っても足りないくらいだった。



・・・泣きだした私を、秀人は抱き寄せた。


…救急隊員に怒られても、秀人は止めなかったのだけど。
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