不器用な愛情表現


綾に話しかけられる事が迷惑なわけじゃない。


寧ろ、無口な俺に気遣っての優しさなんだってことぐらい、俺にでもわかる。


だけど、素直になれない俺は綾を困らせる事しか出来ない。


俺が最後に綾の笑った顔を見たのはいつだったかな。


それすらも思い出せない位に、綾との間に距離が出来ているのかもしれない。


お互い学校につくまで何も言わない。


5mほどの距離がもどかしい。


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