不器用な愛情表現


「分かろうと思えば、分かるもんなんだよ綾」


私……分かろうとしなかったのかもしれない。


いつも仕方ないって理由を付けて、逃げてたんだね。


「司くんの優しさは分かりにくいよ。もっと優しくして欲しいし、もっと話したい」


「うん」


「司くんの隣を歩きたい」


「歩いて欲しいよ」


全部全部、吐き出してしまおう。


< 65 / 70 >

この作品をシェア

pagetop