ズボラ女子が恋をした場合。



少々、お恥ずかしい話だが、
私はこの年になるまで、

人を好きになったことがない。


なんか一緒に居て楽しいなとか、そんなことはもちろん思ったことあるけど、でも好きって、はっきりとそう思ったことはない…。



「清谷さんっ」

昨日電車であったことを思い出すと、なんだか顔が火照ってくる。


「清谷さんっっっ」


あの後日向から『今日は偶然だけど会えて嬉しかった、おやすみ』って連絡がきて、なんかもう意識しすぎてどう返したらいいか分からなくて。
なかなか寝付けなかった。



「清谷さんっ!!!」
「わっっ!!」


いきなり目の前に小さいふわふわとしたお人形さん…、かと思ったら、茉莉ちゃんが飛び出してきて思わずびっくり。



「ごめんなさいびっくりさせてしまって!何度か後ろから声をかけたんだけど…」
そう言って少し困った顔をする茉莉ちゃんは今日もとても可愛い。


「いや、私こそごめん、ボケっとしてて…。おはようっ!」
私がそう言うと、茉莉ちゃんの顔がパッと明るくなった。



< 28 / 185 >

この作品をシェア

pagetop