君のせい




あざとい........



「たしかに、宇崎さんってそんな感じする」



綾香が頷きながらポテトを一本くわえた。




「そっか......


私、宇崎さんと初めて同じクラスになったから、

あんまよくわかんないや」


私がそう言うと、二人同時に私を見た。



「きっとそのうちわかるよ。宇崎さんのこと。

男子たちからちやほやされて、

ちょっとウザいから。ねっ」



「ねっ」


綾香と春奈が一緒に頷いた。




「そうなんだ.......」



「あぁ、でも麻琴はあんまそういうの気にしないか」



「麻琴は、男っぽいからね。あはははっ」



「逆に、男目線で宇崎さんのこと好きになっちゃうかも」



「はあ?なにそれ???」




がぶっと大きな口でハンバーガーにかぶりつくと、

二人腹を抱えて爆笑した。



まぁ、確かに女っぽくはないけどさ。



そんなにはっきり言うことないじゃんか。



「麻琴のそういうところが好きなんだけどね」



「うん。麻琴のその大雑把で、細かい事気にしないで、


男らしいところが好きだよ。



麻琴が男だったら、絶対に彼氏にしたい!」





「うぐっ」



むせてしまって、急いでジュースで流し込んだ。




「なんなんだよ!さっきから男男って!


あんたたちの彼氏になんか、なるかっ!

全く失礼な奴らだ!黙りやがれ!」



二人がさらに笑い出して、


そう言いながらも、私のことを二人とも親友って思ってくれているのを、


ちゃんと私はわかっているから、



だから、私も思わず笑ってしまって、




3人笑い合いながら、ふざけあいながら、




いつものように、楽しい放課後を過ごした。
















< 3 / 88 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop