呪いのブレスレット
麻美はベッドにうつ伏せでファッション雑誌を読んでいる。

入ってきたあたしに気づかない。

それもそうだ。

麻美はヘッドホンをつけていて、大音量で音楽を聴いているみたいだ。

ベッドの横に立つと、ようやくあたしに気づき麻美は身体をのそりと起こす。

「亜美ちゃん、またぁ?」

ヘッドホンを外しながら、少しうんざりした様子。

「うん。今日も一緒に寝よう」

「夜中に出入りしないでよね? あたし眠りが浅いからすぐに目覚めちゃうんだから」

「う、うん」

夜中の出入りは覚えていないからしっかりとした返事が出来ない。

「それにあたしはもう少し起きてるよ? 雑誌見ちゃいたいから。それでもいいならいいよ」

「それでいいよ。あたし、明るくても眠れるから」

そこまで言われても、自分の部屋で眠りたくなかった。

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