もう一度、君と…。

謎の兄貴の秘密。

なんで、…裕貴がココに?

俺は何を見ている?

「…貴誇兄、ホレ…はよ行こう」

裕貴の弟・未来は、裕貴と未来の実の兄である…貴誇さんを連れて行く。

「…君が恋羽ちゃんだよね。今度ウチに来てごらん。僕は…君のことをもっと知りたい」

…なんで?

なんで恋羽なの?

俺は彼氏だ!…なんで自信を持って言えないんだ?

…もう、限界なのか?

好きな気持ちが消えるなんてある訳ない。

恋羽がずっと好きなんだ。

好きだったんだ。

…手放したくなんてない。

「……」

恋羽はグッと眉にシワを寄せる。

きっと…迷ってる。

「…恋羽、行かないで」

行かないでよ。

俺は恋羽の手首を掴む。

自分でも涙目になってるのがわかった。

なんでだろう?

なんでこんなに泣きたくなるんだろう。

恋羽は驚きで俺の方を見る。

「……大丈夫だよ。………行かない」

刹那げに笑う恋羽。

……あれ?

俺のワガママで恋羽に我慢させてる?

…もう、どうしたらいいかわかんないや。

「ごめんね。慶ちゃんを不安になんてさせて…。もう揺るがない」

恋羽は満面の笑みを、俺に向けて俺の手を掴んだ。

「………ありがとう。好きだよ」

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