「 」で出来てく物語
【クリスマス3】
鈴木「きーりーおくーん」
桐生「……うわ」
鈴木「幼なじみが遊びに来たのに「うわ」はひどい」
桐生「何しにきたんだよ」
鈴木「だってクリスマスだよお。あーそーぼ」
桐生「断る。雅んち行けばいいだろ」
鈴木「雅くんと? なんで?」
桐生「なんでって……めんどくさい奴だな」
鈴木「一緒にケーキ買いに行こうよお」
桐生「……やだよ。お前毎回ホールで買わなきゃやだって駄々こねるわりに、全然食わねぇし」
鈴木「だって生クリームめっちゃついてるんだもん」
桐生「ケーキだから当たり前だろ」
鈴木「じゃあケーキはいいや。おじゃましまーす」
桐生「勝手に上がるな」
鈴木「桐生くんの部屋に女の子とかいたりしてー」
桐生「いたらお前なんて上げねーよ」
鈴木「ババ抜きやろうよ、トランプ持ってきたから」
桐生「ババ抜きなんて2人でやっても面白くないだろ」
鈴木「じゃあ七並べ」
桐生「一緒だ」
鈴木「えぇー。じゃあクリスマスに男女2人がすることってなんだよお」
桐生「…………」
鈴木「桐生くんのムッツリ!」
桐生「何も言ってないだろ!」
鈴木「あはは、うそうそ。先に桐生くんの部屋行ってるので何か飲み物でも準備したらどうかね」
桐生「本当上からだな。客かお前」
鈴木「客だ私」
桐生「……コーヒー?」
鈴木「なにそれー飲めるわけ無いじゃん! 嫌がらせだよお!」
桐生「紅茶?」
鈴木「ファンタがいい」
桐生「……本当に招かれざる客だわ」
鈴木「ふへへ、どういたしまして」