捨て猫にパン
仕事はいつも通り。


陣は出張先での仕事の取りまとめにちょっと忙しそうだったけど、メイ先輩とウチで、って話すと、笑って返事をくれた。


終勤時間を待って、メイ先輩が買ってくれたケーキを持ち、3人でウチへ。


コンビニで買ったビールと唐揚げ、その他諸々のおつまみをテーブルに並べてカンパイ。


「陣主任、長かったですねぇー」


「その片想いも報われて良かったよ」


「うわっ!余裕ののろけっ。ごちそうさまです」


「メイも早く見つけろよ」


「ですよねぇ…。もうすぐ三十路、春は遠いなぁ…」


「メイ先輩、美人だもん。すぐ見つかりますよぉ」


「美人っ!?真琴、そう思うっ!?」


「ハ、ハイ…」


「でもさ、真琴のかわいさに比べると、あたしもただの引き立て役なんだよねぇ…」


「だな」


「ソコ、頷かないでくださいっ」
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