LAST SMILE












-明日、いるのかな-













突然、現実に引き戻されたようだった。






そう。




明日は普通にみんなで
ステージに立っているところしか考えていなかった。





もし、




もし明日の集合場所に祐兎がいなかったら?




もし、ライブの最中に具合が悪くなったら?








突然、大きな恐怖が襲ってくる。



次第に、目に涙が溜まるのがわかった。



だけど、必死で唇を噛み締めて堪える。







泣くな。





泣くな。麗華。






泣いちゃいけない。





約束したじゃん。





泣かないで。





笑って。








笑わないと、
祐兎だって笑ってくれない。













「・・・もし、もし俺が明日いなかったら―」











「やめて・・・」





つながれた手を、そっと離した。




そのまま、雪で埋まった地面に崩れ落ちる。




「麗華・・・」




「そんなの聞きたくない。
 あたし、絶対聞かないから!!」





「麗華」









「やだ・・・」




「え・・・?」






「いないなんて、嫌だ」






「・・・麗華」




「祐兎・・・」






「ごめん。俺が悪かった。
 ・・・もう何もいわねぇから。帰ろう」



















ねぇ、祐兎。








それから先、祐兎は何を言おうとした?
















あたしには皆目見当もつかないよ。












だって、そんなの考えた事もなかったから・・・。













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