LAST SMILE



校舎を出て、電車を乗り継ぐ。


そいつはあたしの分の切符も素早く用意した。


何こいつ。


ほんとに、あたしはどこに連れてかれるの!?






「え!?ちょ・・・!!ストップ!!ここって・・・」



着いた先は信じられない場所だった。




「男子校じゃん!!」










珍しそうにあたしをジロジロと見る視線。


冷やかしと思われる言葉。


気持ち悪い下品な笑い声。


なんだろなぁ。


なんでこんなことに・・・。



「おっ。モッチー、彼女?」


校舎内に入ると、
廊下で話しかけてくる男はみんなそういった。



“モッチー”ってこいつのこと!?



はっ。


こいつには似合わない可愛いあだ名だこと。


てか、一緒に歩くだけで彼女?笑わせないでよ。


ていうか、
こんなに強引に手を引っ張る彼氏、お断りだっつの!!


そいつは何も言わずに、怖い顔でどんどん歩いていく。


しばらくすると、一つの教室の前で止まった。




「もう!あんたなんなの!?こんなとこに連れてきて一体―」


あたしが言い終わらないうちに、そいつは勢い良くドアを開けた。



そこには、




「え・・・?」





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