マーメイドの恋[完結]
「夏子」
部屋に入ると、いきなり抱きしめられキスをされた。
「おいで」
ベッドの方に誘われる。
押し倒されるように、ベッドに寝かされキスの嵐を受ける。
「シャワーしないの?」
洋服を脱がされそうになったので、夏子はそう言った。
「もう我慢できないよ。夏子とこんな風にできる日が来るとは思わんかったけん」
伊原に抱かれるのは嫌じゃない。
伊原を受け入れながら夏子はそう思った。
「夏子好きやけんね」
「私も好き」
今までは、あまり好きではなかった行為が、伊原に抱かれてはじめて、好きというのは身体中で感じるものなんだとわかった。
ーもっともっと。ずっとこのままでー