マーメイドの恋[完結]
「よかよ。それより今日はどこに行こうか」
「えっ?デートできるの?疲れてない?」
「全然疲れとらんよ。部屋にいると、又したくなるやんね。夏子がしたいとならするばってん。どけんする?」
ーもう勘弁してくださいー
「ドライブ行きたい。どこがいいかな〜」
「呼子のイカでも食べに行くね?」
ーイカ?イカなら地元でいつでも食べられるじゃないの。あ、又海にしなくちゃと思ったんだねー
「温泉行きたいな」
「あ〜ゆっくり旅行ばできるとよかばってんね。あっ、電話。ちょっと待って」
「なんね?あ?今日休む?風邪ね。仕方なかね。よかよ、ちゃんと治しんしゃい。他のもんに言うてみるけん」
カフェの店員だろうか。
伊原は、他の人に電話をかけて、店に出て来れないか聞いていた。