マーメイドの恋[完結]
「オッケー。今日は俺、まだ飲んでないからね」
夏子は、最初からふたりでそういう風になるように、話をしていたんだなと思った。
「でも先輩はお店があるじゃないですか」
「大丈夫だよ。店はここだけじゃないし、俺がいない時も多いからね」
無駄な抵抗だった。
断りきれないので、仕方なく伊原に送ってもらうことにした。
伊原の店の前で待っていると、伊原が愛車で現れた。
予想通りの外車、赤のフェラーリだった。