Sun time
気がつけば保健室の
天井が目の前に広がっていた。
「……ん」
「あ、相楽さん‼︎起きた?」
保健室の斎藤美智(サイトウ ミチ)先生が優しく私に微笑む。
年齢不詳だが、50〜60代だと私は予想している。
優しくて生徒からも人気のある先生。
美智先生がいるからか休み時間は保健室に溜まる生徒が多い。
ちなみに私も美智先生は私も大好きだ。
生徒からはみっちー先生とも呼ばれてる。
「みっちー先生?? どうして私はここに?」
私は美智先生に1番の疑問を質問する。
確か私は…真子のお兄ちゃんに会って…。
「相楽さん、貧血で倒れたみたいなの。
それをね、成瀬蓮さんが運んでくれたのよ。あっ‼︎そうそう。真子さんの方も心配してたわよ。」
「え?運んでくれたの?」
ん…んん?運んでくれたとな!?
やば…弁当じゃ足りなくて購買でパンも買っちゃったし…。
朝ごはん少なかったからめっちゃ食べちゃったし…。
絶対重かったよね‼︎
「ふふふ。すごかったのよ‼︎
しかもお姫様抱っこよ♡
お姫様と王子様見たいで先生ドキドキしちゃったわ。」
「お、お姫様抱っこぉおおお!?」
私は声を上げた。保健室には私の声が響き渡る。
3階から1階の保健室まで運ばれたってことは…
大勢と人に見られたってことだよね…。
先輩達にもだよね…。
後で絶対囲まれる…。
しかもイケメン転校生にお姫様抱っこで運ばれるなんてそんな少女漫画展開女子達が見逃すわけがない。
男子からは冷やかされ、女子からもキャーキャー言われるんだ。
成瀬さんもきっと今頃冷やかされてるに違いない。
本当に悪いことをした。