今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 この前まで小学生だったんだろ。
 ホントに、中学生かよ。

 見た目と頭ン中が違う。

 ギャップ、あり過ぎ。

 初めてみた時は、陽菜にところかまわず抱きつく甘えん坊でわがままなヤツって思ったのに、実際は全然違う。

 俺より大人かもしんない。
 あんなヤツがいつもそばにいるのかよ。

 陽菜はバドミントン一筋って言っていたけど、あいつは陽菜一筋で、陽菜のためなら、きっと何でもするんだろう。

 年下だからって言っていたけど、年なんて関係ない。
 精神年齢から考えれば、俺より、陽菜より、ずっと上。


 陽菜の前では、年下になったり、年上になったり……そんな風にそばで見守ってきたんだろう。


 もう少し早く陽菜に出会えていたら、何か変わっていたんだろうか?

 出会いが遅すぎたなんて、思いたくない。
 歩夢に敵わないなんて、思いたくない。


 帰り道、色んな思いが頭の中を行き交った。
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