今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「ねえ、陽菜。このこと、おばさんは知ってるの?」

「知らないよ。1キロ減ってごまかしてるから」

「どうして?」

「だって、絶対怒られるに決まっているし。無理やり食べさせられるのもイヤだし」

 不貞腐れたような声が耳元で響く。

 そうだよね。おばさん、そういうとこは厳しい。
 強くしたい一心なんだろうけど。


 陽菜が泣きながら食べている姿を何度も見てるから。


 あれって、見ている方もつらい。



「だったらさ、なんで僕にすぐに言わなかったの? 僕が何とかしてあげるのに」

「すぐに戻るって思ってたし、歩夢に心配かけたくなかったし」

「気にしなくていいのに。心配させてよ。僕が全部取り除いてあげるから。だから、僕に隠し事はナシだよ。分かった?」

「うん」


 僕に委ねるように素直に頷く陽菜が愛しくて、抱いた腕に力がこもる。


 こうやって、毎日抱いていればわかる。

 痩せたなって、気づいていたのに。
 一時的なものだと楽観していたのは僕も同じ。

 今回は甘く見ていた。



 何とかしてあげないとね。
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