今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 見られていることにある程度は慣れていたつもりだけど、久しぶりに感じた視線に戸惑ってしまった。

 キャーキャーと騒がれることは日常茶飯事で当たり前のことで、何の違和感もなかったはずなのにな。


 いつから女の視線が気にならなくなったんだろう。


 ……そっか。

 陽菜を好きになってからだ。

 俺を見て何の色も映さない陽菜が気になって、いつか、俺のために色を映して欲しくて。
 色がないのは今も相変わらずだけど。


 航太の彼女だと思い悩んでいたのが、今ではウソみたいだもんな。


 彼女じゃなくて、ホントよかった。


 男子の方はノックをしているみたいだった。
 前後左右にあげられる球を返す。
 この繰り返し。

 基礎練習なんだろうか?
 基礎練って地味だよな。
 
 サッカーも同じだけど。
 それがないと腕も上達しないから。



 航太がコートの中に入っていった。

 
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