今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 その時、ドアが開いて、

「ただいま」

 声と共におばさんが入ってきた。


 陽菜の顔がこわばって、緊張したのが分かった。



「陽菜」

 リビングにいた陽菜を見つけたおばさんが声をかける。


 ビクッと肩が震えて、陽菜は黙ったまま、背中を向けていた。

 拒絶。

 あんなことがあった後で、陽菜も気持ちが整理できないのかも。


「陽菜、あのね……」


 再度、おばさんが話しかけた途端、陽菜はすくっと立ち上がった。

 話をしようと近づいてきたおばさんの横を通り過ぎていく。


 完全無視の陽菜の態度に、おばさんも声をかけることも出来ずに見つめるしか出来ない。


 僕だって、何て言っていいか分からない。



 仲裁にも入れない。

 
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