今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 俺は航太を睨んだ。
 爽やか系な顔をして、毒を吐くやつだな。

「切り捨てるとかって、そんな考え方好きじゃないけどな」

 
 渋い顔をして俺が言うと、

「へぇ。意外と人がいいんじゃん。もっと冷たいやつかなと思ってたけど」


 俺のどこが冷たいんだよ。
 航太はちょっと驚いた顔をして、また毒を吐いた。
 

「お前の方こそ。もっと優しいやつかと思ってたけどな」

 
 人は見かけによらないというのは、このことか。

 

 俺達は、言いたいことを言うと、お互い顔を見合わせて、
 それから、どちらかともなく笑った。



 
 

 
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