今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「試合が始まる。集中しようよ」

 って、おまえが言うな。

 妙なことを言うからだろって、言い返したいのを我慢してコートに目を向けた。

 サービスは緋色ちゃん。
 大きく深く舞い上がったシャトルが試合開始の合図だった。


 しーんと静まり返った会場の中、シャトルの音とキュッと滑るシューズの音が小気味いい。

 コートの中でシャトルを追いかけて、2人の選手が駆け回る。

「陽菜は大丈夫かな?」

「何か心配事でもあるのか?」

 俺が見る限りではよく動いてるように見えるけどな。

 点数では若干緋色ちゃんがリードしてるだけ。そんな差はない。


「さっき、陽菜に分があるかなって言ったの、覚えてる?」

「ああ」


 コイツにしては弱気だなって思ったんだよな。

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