今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「そうだよな。それを聞いて安心した」

 航太は体育館の階段を2、3段上ると俺を見下ろした。


「航太、練習始まるぞ」

 男子部員が声をかける。

「ああ、わかった。すぐに行く」

 軽く手をあげて、それに答えると、もう一度俺の方を見た。


 挑戦的な瞳。

 何なんだよ。

「悠斗。一言だけ言っておく。陽菜はお前には、やんねぇから」

「あぁ?」

「じゃ、練習に戻るから」

 航太は呆気にとられた俺を残して、体育館の中に入っていった。


 


「何がお前にはやんねぇだよ。誰が欲しがるか。あんな女」

 陽菜とは友達って。

 適当なこと言ってんじゃねぇよ。
 思わせぶりなこといいやがって。


 結局、付き合ってるんじゃねぇか。



 俺はムカムカとした気持ちをぶつけるように、
 悪態をつきながら、グラウンドへと戻った。



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