きみは金色

まずおれ、公立に必要なセンター試験も受けねーし。


書いてみただけだ。D判定で当たり前だ。


第1志望すらもヤバイくらいなんだし。



ガタン、とイスに腰を下ろす。



いくら頭が悪くても、それくらいは理解してる。



…わかってるんだ。



胸の内が、苦い気持ちでいっぱいになるのを感じる。


シンと冷えた空気は、ただでさえ焦っている気分を、よけいに急かすみたいだ。



なかなか腰を上げる気分になれないでいた……そんなときだった。




「…お、大阪の公立、志望してるんだ?」

「っ!?」




急に後ろから声をかけられて、大げさじゃなく、おれは飛び跳ねた。


あわてて振り返る。


すぐ後ろにあったのは、さえない学級委員長の顔で。




「は……」




…委員長かよ。


いっつもオーラ皆無だけど、それにしても気配なさすぎだろ。


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