きみは金色


離れても大丈夫だ、なんて。



どうやったら、笑って言えるんだろう。




…どうしておれは、まだこんなに子供なんだろう。





「…あー…………」




意味不明な声が、口から漏れた。



大丈夫だ。大丈夫だ。自分に言い聞かせるみたいに、何度も心で唱える。






…大丈夫だ。泣いたりしない。






ぜんっぜん、泣きそうなんかじゃない。

















< 316 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop