きみは金色





春が、もうすぐそこまで迫っている。




肌に当たる風の感じ。草木の揺れる様子。


そういうのからわかる。もうすぐ春だ。




芽吹く季節。出会いの季節。



でもその前に、春は別れの季節でもあることを、おれたちは知る。




おれたちは、手を振らないといけない。



何度も何度も振って、バイバイを言わなきゃならない。




いつまでもここにいることはできないから。




おれたちは、大人になっていくから。









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