きみは金色

店員たちにはきっと、早く出てけあのガラ悪いの、くらいに思われてたんだろうな。



「レオお前、ほんと市ノ瀬さんなしじゃダメなのなー」



お得意のニタニタ顔で、裕也が言った。


言い返そうとするけど、その通りな気がして、おれの口からは何も出てこない。




「……っ、」

「そんだけ好きならがんばれるってー。これから遠距離でもさー、バイトして会いにいけばいーじゃん」

「…言われなくてもそのつもりだし」

「じゃあなんでそんな落ち込んでんの?女の子の日?」

「死ねよお前」

「えー?なに?O大で市ノ瀬さんが他の男にフラフラしないか心配なわけ?」

「真子はフラフラしねえ」

「で、お前だって他の子によそ見したりしないだろー?」

「するわけねーだろ」




じゃあなんで、と言いたげな裕也。



くちびるを曲げて、グラスにささっているストローをいじっている。


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