久しぶりだね初対面
双葉の言う事は理にかなっていた。

確かにこうしなければ、俺はずっと双葉の事を、勘違いしている変な女としか思わなかっただろう。

そして時間移動しなければ、俺と双葉は、何の接点もないままだったに違いない。

時間移動したことで、俺と双葉は巡り合う事ができたんだ。

「きっとこの時代の私も、今勉強しているわ。そして将来、時間跳躍機を完成させて、過去の久我君を時間移動させるわよ」

「迷惑な話だ」

溜息をつく俺。

双葉は笑う。

「だってそうしないと、私は久我君と結ばれないもの」

つまり、こういう事だ。

双葉は自分の恋心を成就させるため、タイムマシンまで作って、俺を過去まで飛ばしたと。




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