孤島の鬼
足を引きづりながらゆっくりとしたリズムで近づいてきた、甘く腐ったにおいのする老婆が、それを舌ですくって

咽をゴクリと鳴らして飲んだ。



窪んだ黒目がちのひとみの笑顔をうかべながら

ゴクリ、ゴクリと飲み続けるにつれ、おばあさんの体はパンバンに膨れ上がり

やがて

子宮からはみで出るように新しい僕が産まれた。



ハレルヤ
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