記憶のカケラ。〜君を思って前に進もう〜
めっちゃ照れ臭かった。

恥ずかしすぎて、叶汰の目なんて見て

られなかった。そういや、叶汰に素直に

なったのなんて、小学校の低学年の時

以来だった気がする。なんだ。私、言え

るんじゃん。

「え⁈……今宵、それ、本気⁇」

「それって…付き合うって事が⁇それと

も好きって事が⁇」

「いや、ど……どっちも。」

そう言って叶汰は顔を伏せたけど、

私には見えたよ。顔を真っ赤にして照れ

隠しのように俯せる叶汰が。

コイツ…可愛いとこあるんじゃん。

「ほ、本気だよ⁈冗談なわけないじゃん

‼私が今まで叶汰に嘘ついた事ないで

しょ⁈」

ダメだ。またいつもみたいにムキにな

ってしまった。なんでこう、怒りっぽく

なっちゃうんだろう。

「いやいやいや。嘘つきまくりじゃねー

か。思い出せないくらいに。」

なんだと⁇コイツめ。

「はい⁇叶汰に言われたくないんです

けど。ってか、ほら‼あれよ‼

叶汰こそ嘘ついてんじゃないの⁇ いた

告だったってオチになるんでしょ?」
< 3 / 14 >

この作品をシェア

pagetop