代償 2nd mean
「マスターはいつからハッカーに?」
「うーん………中学頃だったかな」
………中学?
へぇ………じゃなくてね!
「早くないですか?」
「うん。早かったと思うよ。大体にして、鉛筆握るより先に、PC弄っていたからね」
………はい?
………わぁ………。
そうすると、………3歳?
………まさかね。
「親父がシステムエンジニアだった影響が大きいかな。お袋は作家だったから、PCに囲まれていたね」
………わぁ………。
凄く意外。
マスターは、喫茶店でマスターをしている訳ね。
前橋組に属して。
「いつから前橋組に?」
「愛鷹総長時代の初期だね。中期あたりに上城………慶佑が来たから」
へぇ………。
慶佑より早いんだ。
そりゃ、そうでしょ。
よく知り合ったね。
仮にも暴走族の総長と。
………ここに来ていたのかな。
「いい人だったよ、愛鷹総長は。慶佑の躾親だったしなぁ」
よく手懐けたもんだ。
関心しますねー。
「でも、とんでもない要求するもんだから、困ったよ」

国家機密──トップシークレットのPCの情報を盗めー、なんてね。
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