Doll‥ ~愛を知るとき
潤んで来る目を瞬いて、大きく息を吸い込んで吐いた。
焼けるように、胸の奥が熱い。
感情に蓋をしなきゃいけない。
本当に壊れてしまう。
無意識に そんなことを考えて、ふと違和感を覚えた。
─ 愛波が壊されないように ─
あたしを壊したのは、樹。
樹が守ろうとしたものは、あたしじゃなく彼自身だった。
あたしは、樹のココロが壊れない為の“お人形”。
そんなことも知らず、愛されてると思っていた。
愛されていたかった。