Doll‥ ~愛を知るとき
この町に来るまで‥、樹に拾って貰うまで、魚を捌くのは苦手だった気がする。
ヌルヌルしている手触りが苦手だし、第一 目が気持ち悪い。
「愛波。」
あたしの軽い態度が気に入らないんだ。
樹は、あたしを叱った。
「ウロウロするな。行きたいとこあるなら、オレが帰って来るまで待て。分かった?」
── 樹‥
「はい‥。」
「いい?愛波はオレの人形。意思を持っちゃダメなの。分かる?」
「うん‥。」
素直に頷くあたし。
優しく微笑む彼。
樹は、優しくkissをして、シャワーを浴びに行った。