Doll‥ ~愛を知るとき
エサの自販機が置いている。
樹は、デニムパンツのポケットから小銭を取り出して、百円硬貨を一枚投入した。
最中(モナカ)みたいな容器に、草色のコロコロしたエサが入っている。
羊たちは、それを熟知しているみたい。
樹がエサを手にした途端、羊の群れに囲まれてしまった。
「樹、怖い‥。」
「スゲーな、コイツら。」
強い羊が弱い羊を押し退け、エサを食べに来る。
大きな羊が後ろ肢で立ち上がり、樹の足に前肢を掛けた。
「ちょ、慌てんなって‥。」
あっと言う間に、エサは無くなってしまった。
樹は、もう一度 自販機に硬貨を入れて同じものを買った。