Doll‥ ~愛を知るとき
幼い頃から満たされず育ったココロの歪(ヒズ)みは、きっと、色んな場面で顔を出すんだ。
歌穂は、施設の小さな子ども達の面倒見が良かった。
それは、大人に認められたい気持ちが強く現れていたからかもしれない。
誰からもココロから必要とされない虚しさは、本人にしか分からない。
寂しくて、不安で、孤独で‥。
「言わない。だから、安心して。」
あたしも歌穂と同じ、愛されたことなんかない。
ただ、感情に蓋をすることを自然と身に付けただけ。
それだけの違い。
「これからは、樹先輩のことだけ見てる‥。」
歌穂は、そう呟いていた。
なのに‥。